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犬猫の聴覚について

犬猫の聴覚

犬猫の耳は、人間と同じで外耳(耳介・外耳道)と耳(鼓膜・鼓室・耳小骨・耳管)と内耳(蝸牛管・半規管・前庭)に分けられます。
耳介は頭の外側に張り出している部分で、一般的に集音機能を高めるために大きく発達しています。外側は全面を毛でおおわれていますが、内側面は一部皮膚が露出しています。耳介は皮膚と軟骨で出来ており、形は耳介軟骨の形状によって決まります。また立ち耳の種類の犬も、この耳介軟骨が弱いと垂れ耳になります。

外耳道(耳の穴)は、耳道軟骨と内面を耳介から続く薄い皮膚でおおわれており皮脂腺・耳道腺(アポクリン汗腺)・毛包があります。人間のように真っすぐ鼓膜に向かっておらず、垂直耳道と水平耳道からなりL字型をしています。
長い外耳道は音を増幅させる利点がありますが、換気が悪く気密状態なので外耳炎になることがよくあります。体臭と外耳炎のニオイを間違うことが多いので、耳と体幹部に自分自身の鼻を近づけてニオイを嗅ぎ分け早期発見・早期治療を心掛ける事も大切です。
犬では外耳道の内部に耳毛が生えていますが、では耳毛は生えていません。犬種によって耳毛の長さや量が異なりますので、耳の中に毛が多く生えている犬では定期的に耳の毛を抜く必要があります。
また綿棒による耳掃除は最小限にとどめ熟練が必要なので専門家に任せる方が良いでしょう。
外耳道の奥には鼓膜がありここで外耳と中耳に仕切られています。中耳は音を増強する役割がありドーム状の中耳腔(鼓室)は人間より広くなっています。さらに奥の最深部には内耳があり音が伝えられます。内耳は聴覚と平衡覚の2つの機能があります。

犬の五感で嗅覚に次いで敏感とされるのが聴覚です。可聴域は人間(20~2万ヘルツ)・犬(15~5万ヘルツ)猫(30~6.5万ヘルツ)です。猫は家の中だと安心しているので音にはそれほど敏感でないように感じますが、猫は犬より2倍そして犬は人間の約6~10倍聴力が勝れています。(猫は五感で一番低音域は人間とそれほど違いませんが高音域が大きく違っており、犬猫の耳には人間に聞こえない高周波の音も聞き取れることが出来ます。野生の小動物が発するカン高い小さな鳴き声を聞き取り、獲物の居場所を素早く発見します。また獲物を追うためだけでなく、天気の変化に敏感で遠方の雨や雷の音を少しでも早く察知して、住家に戻ったり川などの傍から離れる必要があるためさらに聴覚が発達しました。
一番良く反応する音は3万ヘルツ(超音波は2万ヘルツ以上)です。これは犬笛と同じ周波数で、猟犬はひと山越えても聞こえており遥か遠方の音を鋭く聞き分けることが出来ます。また物が落ちる音は、人間の約400倍の距離を聞き取ります。
人間の声は200~4千ヘルツですが、犬猫は低い声よりも高い声の方が好きで男性よりも女性の声を好みます。しかし声の高低に好き嫌いはなく、「低い声=叱られる」を記憶して低い声を嫌いになっているのです。また上からの音は苦手です。ですから犬猫は頭の上から男性の低い大きな声で怒られると堪えます。しかしこのずば抜けた耳の良さは、騒音の多い現代社会ではデメリットになることがあります。大きな物音に敏感に反応して驚いてパニックになってしまう犬猫もいるのです。
小さい時から過ごす環境によって音に対して適応力がついてきますが、騒音の多い場所へ小さい時から連れ出して慣れさせる事も必要です。また犬猫はが特に大嫌いで、遠くの雷の音でも爆音として聞こえているので恐怖で怯えパニック状態に陥る事があります。

犬の聴覚

犬が消防車やパトカーなどのサイレン音に呼応してよく吠えるのは、サイレン音の周波数が遠吠えの鳴き声とほぼ同じなので本能的に他の犬の呼びかけに対して答えようとしているのです。
ちなみに犬の怖がるものの順位は
1.音 2.光 3.火 4.死 5.理解しがたい現象
で、音が一番嫌なものなのです。

また犬猫が寝ている時には嗅覚は機能を停止していますが、聴覚は活動しており物音を立てるとすぐに起きます。犬が番犬として活躍できるのは、この常時物音を察知して反応できる聴力のおかげです。
個体の発した音声はその個体特有の周波数領域が強くなっているという現象により、犬猫は個体識別をしています。飼主の発する母音を聞き分け、飼主の判別をしていると考えられます。
子音を聞き分けることは難しく人間の言葉を聞き取ることは出来ません。飼主が気分良く聞いている音楽も、犬猫にとっては単なる雑音として聞こえているかも知れません。
犬が現実に飼主を認識するのは、まずニオイをキャッチした上で補足的に聴覚を使っていると考えられます。飼主が帰って来た時の足音や車のマフラー音で飼主であると分かるのは足音やマフラー音を犬猫は記憶しているからです。
躾するときは、短い音節で飼主の感情がわかる様に、ハッキリと「ダメ!」「ノー!」「コラ!」と犬が聞き取りやすく、なおかつ犬にも分かりやすいように叱りつけることが必要です。
犬の名前をつける時も複雑で長い名前にするのではなく、犬が聞き取りやすい単純で短いものが良いでしょう。もまた言葉を理解する事が出来ませんので合図(シグナル)として聞き分けているようです。

猫の聴覚

猫の耳は三角形の「立ち耳」で、犬は大別すると「立ち耳」と「垂れ耳」に分かれますが元々は全て「立ち耳」でした。頭が頭頂上に突き出していることによって音が聞こえやすくなります。さらに犬猫の耳は前方や左右横方向に向きを変えることができ、いろいろな方向からの音を確認できます。さらに犬猫は音の発生している位置を特定する音源定位能力が優れています。音源特定誤差は人間約4.2度・犬2・3度・猫0.5度で数値が小さいほどどこから音が出ているのかを正確につかむことが出来ます。これは狩りをする時に獲物を探すためには、ニオイの他に逃げてく足音や繁みなどに隠れている獲物の立てるかすかな音が重要な情報になるためです。

また犬は耳で感情表現もします。警戒・緊張」している時は、耳を真っ直ぐに立てて前方へ向けて神経を張りつめ一方向をじっと見つめ動きをピタリと止め聞きもらさないよう集中し、緊張が進むとさらに耳へ力が入り眉間にシワが寄ってまるで考え込んでいる様な表情に見えることがあります。
安心」している時は、ダラリと垂れたり横を向いたりしています。「恐怖・服従・喜び」の時は、後ろ向きになったり平たくなったりします。幼犬における不自然な耳の緊張状態は、栄養不良など健康状態に異常のある時が多いので注意して下さい。または「喜び・満足」の時は、眼を半分閉じています。「遊び・狩り」の時は、眼を大きく見開き耳をそば立てて警戒しています。「驚き・恐怖」は、眼を大きく見開いていますが耳とヒゲは平たくなっています。「怒り」は、耳をそば立てていますが後ろ向きになり瞳孔は収縮しヒゲと剛毛は前方に向いています。

先天性の聴覚障害犬は、人間がその障害に気付くまでかなりの時間を要します。単に物覚えが悪かったりしつけが通用しないと悩みを持つ犬を調べてみると難聴だったという事はよくあります。
もし後天性ならば犬にとって耳が聞こえなくなるのは、目が見えなくなる事よりも不安で恐ろしいものなのです。突然パニックを起こすようになったり命令に従わなくなったり思い通りにならなかったりで、飼主は疲れ果ててしまう事があります。聴覚障害犬のしつけは困難を極めますが、まずは犬の不安な気持ちを十分に理解してあげてパニックを鎮めてください。
手の動きや表情やアイコンタクトを使って犬とのコミュニケーションを取り、根気よくしつけを行うことでいつか必ず応えてくれる時がくるはずです。

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