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犬猫の嗅覚について

犬の五感

犬の五感(視・聴・嗅・味・触)の中で、最も高い能力があるのが嗅覚です。
犬は人間より約100万倍~1億倍の能力を持っていますが、これは100万倍も強烈なニオイになるという事ではなく(実際は10倍位のニオイ)、ニオイの粒子の濃度が100万分の1の薄さでも嗅ぎ取ることが出来るという意味です。

ニオイを受け取る鼻粘膜の表面積が人間の10~50倍猫5~10倍)広く嗅細胞の数も25~40倍猫2~5倍)とはるかに多く、またニオイを伝達する嗅神経とそれに反応する脳も非常に発達しています。
老化とともに視力や聴力などが衰えてくると、ニオイに頼るようになり嗅覚が逆に鋭くなってきます。や狼も嗅覚は優れていますが、それでも犬の10分の1程度です。猫はニオイに引きつけられますが食欲をそそられない限り食べません。

肉食動物ですが死肉をあさる動物ではないので腐敗した肉は食べませんし、またトイレの不快臭も嫌います。
犬猫の鼻はいつも濡れていますが、鼻が乾いていると(眠っている間・寝起きの時・病気・空気の乾燥)ニオイの粒子が嗅細胞面につきにくくなり嗅覚を刺激しないので、どんなおいしそうなニオイにもほとんど反応しません。例えると、濡らしたタオルの方が乾いたタオルよりも臭みがよく分かるのと同じです。

鼻孔を大きく広げたくさんの空気を吸入し、ニオイの粒子をたくさん取り入れて吸った空気をほとんど無駄にすることなくニオイを感じる構造になっています。ちなみに犬猫に鼻毛はありません。  また鼻先のいつも湿っている無毛の部分(鼻鏡)は、風向きを感知しニオイの方向を探るためです。さらに嗅覚器として、フェロモンなどのニオイを持っていない化学物質を感じ取る事が出来る鋤鼻器(ヤコブソン器官)が鼻腔と上顎の間にあります。
フェロモン(誘因物質)は動物の個体から放出され、ニオイとして知覚されるのではなく無意識的に脳へ直接伝わり、同種の他個体に特異的な行動や生理的反応を引き起こします。犬では性フェロモン(尿・膣粘液)と鎮静フェロモン(乳腺)が知られていますが、そのほかの警報フェロモン(肛門腺)・道標フェロモン(糞)・性周期同調フェロモン(発情同期化)などは未だ全容が解明されていません。
また猫には、性フェロモン・警戒フェロモン(足裏・肛門周囲)・安心フェロモン(頬・額・尻尾)があります。猫(牛・馬・緬山羊など)が、他の雄や自分の尿・陰部のニオイ・新奇なニオイ(マタタビ・イヌハッカ)などによって引き起こされる特徴的動作のことを「フレーメン」反応と呼んでいます。
これは顔を持ち上げて上唇を巻き上げ口と眼を半開きにし歯肉を剥き出し笑っている様な顔になる現象です。雄猫にはよく見られる行動ですが、雌猫でも時折見られます。
人間にも退化している鋤鼻器があるので、異性の性フェロモンを感じ取ることが出来るかも知れないと推測されています。

犬の嗅覚

犬はニオイを素早く嗅ぎ分ける事が出来て、しかも嗅ぎ分けられる種類は約30億個以上です。そしてその情報を記憶する能力にも優れています。一度ニオイを嗅いで脳にインプットしたら、次に同じニオイを嗅いだ時に記憶の中から目的とするニオイだけを照合し識別することができます。

好きなニオイは、獲物・群れ・家族・大小便・血液・体液・肉などのニオイですが、人間の体臭の成分である酢酸(1億倍)・吉草酸(170万倍)・アンモニア(100万倍)の3つの化学成分は特に優れた能力を発揮します。犬は体臭で自分の大好きな飼主を見極めているので、飼主の靴下の臭いニオイもまた大好きです。
嫌いなニオイは、刺激臭や人工的なニオイです。そして一般的に花や自然界に存在しない化学物質など犬にとってはどうでもよいニオイに対しては、あまり気にしないので鈍感です。

また鼻の短い犬(パグ・シーズー・ペキニーズ・ブルドッグなど)は、鼻の長い犬(シェパード・ドーベルマン・ビーグル・ダックスフント・バセットハウンドなど)より、小さな鼻で鼻腔が狭いためニオイを集める能力にやや劣ります。

犬において情報手段としてのニオイづけ行動は、犬同志のコミュニケーションに役立っており、オシッコが最も頻繁に使われるニオイづけの物質です。テリトリーを守るため犬は、オシッコでマーキングして回り別の犬がそのニオイを嗅いで相手の情報(性別・年令・種類・群れ・個体・健康・上下関係など)を受け取り、その上からオシッコをかけてそれに対して返事をしています。
犬は自分の家ではあまり頻繁にオシッコのニオイづけ(尿マーキング)をしませんが、新しい犬の出現や新しい場所に移動したり暫く留守にしていた家に連れて帰ったりすると、興奮してオシッコのニオイつけを始めます。
そして出会った時には、まず鼻をくっつけるようにしてニオイを嗅ぎ合い互いのお尻に鼻を近付け肛門嚢腺から出るニオイを嗅ぎ、股間に性器があるかないかではなく、ニオイによって相手がオスかメスか、メスなら発情中かどうかなど、個体識別をして敵か味方かを判断しています。普通は排便時に肛門嚢液が排出して糞の表面にニオイづけします。それから犬が飼主やテリトリー内の物体(家具・ベット)などに体を寄せているのは、体臭(皮脂と汗)をこすりけ、自分のニオイのする所が安全な場所だと認識しているのです。
地面などに体をこすりつけているのは、嬉しい時・楽しい時・体の痒い時ですが、排泄物や汚物など悪臭を体にこすり付けているのは、獲物の近くにニオイを身にまとう事により自分のニオイを消し獲物を油断させるのと、捕らえた獲物の場所までニオイで仲間が辿り着きやすくするための本能的行動です
また犬が人間の顔や手などをペロペロ舐めるのは、信頼・服従・愛情表現・食物の要求などもありますが、自分のニオイ(唾液)をなすりつけて安心しているのだと思われます。または3種類のマーキング(ニオイづけ)をおこないます。①尿スプレー②口角にあるニオイ腺(皮脂腺)から分泌物をこすりつける③引っ掻き動作により前肢にあるニオイ腺の分泌物を擦り込む事です。
理想的なニオイの場所とは、年齢・性・気分・繁殖の状態に応じてそれぞれの個体にとって最適な安全を提供できる環境なのです。。動物は人間よりはるかに鮮明な嗅覚の世界を楽しんでいるだけでなく、人には認識できない社会的なニオイ(尿・糞・唾液・皮脂腺・肛門腺など)の世界に生活しているのです。

ところで男性よりも女性がよく犬に噛まれるのは、化粧品のニオイが鼻を刺激するからです。またよく吠えられる人に犬嫌いの人が多いのは、その人が犬を好きか嫌いかというニオイを犬が敏感に嗅ぎ取っているからで、よく犬がなつく人は、その人のニオイで犬が好きであることを感じているのです。
酔っぱらいに向かって吠えるのは、アルコールの馴染みのない強いニオイがあまり好きではなく耐えられないものなのです。
また犬猫が食餌を食べる時は、見た目でおいしさを判断するのではなく、ニオイを嗅いでニオイで判断してから食べます。ですからフードを変更すると、ニオイが違うので食べない事が往々にしてあります。初めての食べ物に対しては、ニオイが脳にインプットされていないので警戒心をあらわします。同じフードの方が安心感があり、人間のように毎日おかずを変える必要はないのです。

犬の鋭い嗅覚

この鋭い嗅覚を活かして、警察犬・災害救助犬・麻薬探知犬・捜索犬・猟犬・ガイド犬などで、人間のために日々役立っていますが、最近ではガン探知犬として、今後の医療分野での貢献が期待されています。

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